富嶽十二景2番山頂、牛奥ノ雁ケ腹摺山に登った、稜線のジャングルジムで楽しんだハイキング

10月18日(木)実施

 にこにこハイキングでは2015年から大菩薩ハイキングを実施している。いつも「大菩薩嶺」に登る企画だった。しかし、富嶽十二景に興味を持つ方が多く、大菩薩の雄大な眺めが好きな方も多いので今年は富嶽十二景2番山頂を登ることにした。ちなみに1番山頂は来年登る予定だ。

 

 

 大菩薩方面の山は、標高こそ雲取山並みだがスケールが大きく、雄大感があって晴れれば眺めがいい。そして名前のいい山が多い。しかし、意外に縦走路の状態が悪いのだ。一週間、またまたずっと天気の心配をしていた。「天気とクラス」の登山指数を見ては一喜一憂していた。そして蓋を開けたら何と晴れだった、という幸せな状況。

大菩薩湖も良く見えた

 上日川峠を出発するとわたしの班の女性がどうも遅れがちで最初から頭に暗雲が広がり歩きながら対策を考えていた。不安は的中し、大菩薩峠を目前にして「足がつりました」と。68番を飲んでいただき、サポーターに介山荘まで同行してもらい、上日川峠に戻っていただいた。まあ、結論からいうと早くて良かったわけだが。

 

 

 大菩薩峠で15分休憩してトイレに行っていただく。大菩薩嶺方面の眺めが良かった。熊沢山に向かって登り始めるとこの日の前哨戦のような登りが15分程度続く、それが終わるとサラサドウダンのドウダ!というような紅葉に迎えられ、前方に見事な草原が広がる。しかし、下るのが遅い方が多く、下り方のレクチャーをさせていただいた。前方には小金沢山が見えるがアップダウンがあり、意外と長そうな尾根が展開している。

鹿の食べ残しのリンドウが迎えてくれた

 ガスの中、道のかすむ中、ズミの実と特異な葉を見て、レンゲツツジの紅葉にみなさん感心していた。感心した後は、ジャングルジムもどきの山道が続くこととなった。とはいうものの危ない道ではないのでみなさんジャングルジムを楽しんでいたようだ。30分休んで再度歩き始め、小金沢山までもう少しというところで、またもやわが班のアスリートタイプの女性が左足のふくらはぎがつりそうだという。そこで68番を飲んでいただき、血圧と68番の関係を説明した。彼女の場合は、山歩きの不足と少々脱水気味だと判断した。しばらくわたしの直後を歩いていただいた。もう一人別の班の女性が遅れ気味なのでサポート班に吸収した。

やっとゴールの昆虫館、バスまでくつろぐ

 また一団となって下り始める。少し下ると縞枯れ模様が登場する。下ってからサポーターに縞枯れに関する話をしていただいた。サポーターと下ったみなさんは、経験の深い味のある話に満足されたとのことだった。道を間違えないように先頭のわたしは次の班の班長を目で確認して歩いたが、後から賑やかな声が聞こえてきて確認の必要もない。先頭を歩いていると次を歩く女性が「班長さんに遅れないように下れるのが目標です」というではないか。この方、5月に初めて参加されて、ゆっくりペースのときは立派について来れるようになったのですよ。崩壊した階段、倒木を避けながら歩くと尾根の先端に出て一気に展望が開ける。そして日川林道を目に収めると鹿柵に入るのだ。鹿になったような気分で柵に入り柵を出た。確かに中にはヨツバヒヨドリなどの山野草が咲いているのだ。サポーターとは電話が通じるようになり、現在位置を確認しながら歩く。

続く続く30人は長い

 この決して軽くはないハイキングに35名が応募してくれたが、体調等で8名がキャンセル。仲間が体調不良で欠席するのでわたしもキャンセルという方もいたが、年を取れば体調不良も良くあることだろう。残りの方は、ちゃんと18日の7:38(推奨)の電車で来て下さり、8:10のバスに乗ることができた。27名の参加だった。

サラサドウダンの紅葉がきれいだった

 石丸峠でストーンヘンジ(丸い石列)を見てから出発。この頃からときどきガスが出てきては晴れ間が広がる、この繰り返しだった。しばらく草原状の道を歩く。この日は3班編成にしたのだが、道がわかりにくい箇所もあり、前方の班を確認しながら歩くことにしたので、必然的に班と班がつながり非常に長い隊列となった。初めての経験だったか。わが班は後の班に追われるように歩くこととなった。

牛奥ノ雁ケ腹摺山からの下りは道探し

 ジャングルジムが終わって小金沢山に到着。昼食休憩とした。ここの山頂と牛奥の山頂には山名標識にQRコードがある。スマホをかざすと登頂ご褒美として富士山の眺めが出てくる仕掛けだ。気温が低めなので昼食時には防寒着を着ていただいた。足がつりかけた方には自分でマッサージをしてエアサロンパスを使ってもらった。軽い足のつりは休憩してマッサージをすれば大体OKだ。

 

 

 小金沢山からの歩き始めの道は先日の台風の影響か道が倒木で塞がれていた。以降、牛奥の山頂を経て日川林道に出るまで倒木が多かった。下見では倒木の処理がされてなかったのだが、今回は切断面も新しくどなたかが処理して下さっていた。感謝、感謝であった。牛奥には13時半頃に到着、班ごとに集合写真を撮った。そして、ここで「ゆっくり歩きたい」班を編成した。都合4名が手を上げて、サポーターに引率して最後尾を歩いていただいた。他のメンバーから離れて歩くので、ルートファインディングの確かな班長に任せた。下山場所のすずらん昆虫館でバス時間までゆっくり過ごすために対策だ。動こうとするとある女性が自分の観光用地図を出して「このコースは破線ですよね」というではないか、発言は「自分では歩けない破線のコースを歩ける」よろこびの表現であるようだ。(左欄へ)


 後からトレランの方が2名ばかり走っていった。ここから先はわだち掘れが目立つ歩きにくい道だった。途中にフジウツギなどがあった。最後の方で分岐点にホソバノツルリンドウがあり、みなさん非常に珍しい花の写真に熱中して列がばらけてしまった。意外に早く予定より15分程度遅れて昆虫館に到着した。ちなみに「ゆっくり歩きたい」班は20分ほど遅れたが、目論見どおりバスには全く問題なく間に合った。

 

 

すずらん昆虫館のレストランは到着する時刻と人数を伝えてあったので、対応していただいたが、30名という人数はいささか多すぎたようだ。バスが来る16時までレストラン、屋外のテーブルで過ごしていただいた。トイレも飲み物。食べ物もある場所でバス待ちできてみなさん満足されたようだった。16時の最終バスはわれわれが乗ったらほぼ満員で、幹事としては少々青くなったのだ。あと6名上日川で乗ったら落ちこぼれが出たことになる。今回のハイキングの実施は企画者としては大変うれしいことだ。大菩薩ハイキングを4年続けた成果なのだろう。