小仏川で梅見をして蛇滝でハナネネコノメ、四号路でツチグリの大軍を見て、三号路でアサギマダラの幼虫に感激したハイキング、3月8日(金)

 

 

 毎年3月は、日影沢でハナネコノメやコチャルメルソウを楽しむハイキングを実施してきたが、今年は混雑するバスへの乗車を避けて、高尾駅から直接歩き出すコース設定にした。高尾駅北口に集合し、バス停奥の広場で開会式を行い、コース説明・安全注意・準備体操をしてから、山笑(やまにこ)会最初のイベントをスタートした。

 

 住宅地の間を抜け国道を通り、ネコヤナギのふわふわ花芽を観察して小仏川遊歩道に入る。翌日から梅祭りが開催されるとあって、紅白の梅が満開。かぐわしいい梅の香り漂う遊歩道を歩いて春を満喫する。肝心のスプリングエフェメラルはなかなか見つからない。ジロボウエンゴサクやコチャルメルソウ、キバナノアマナは葉っぱだけで蕾もない。今朝の冷え込みで霜が降り地面の枯葉に白い縁取りがある。


        久保班の集合写真

 

 

 蛇滝で休憩中に参加者が太陽の周りにきれいな虹がかかっているという。一緒に見て、単なる日暈の現象かと思っていたが、当日の夜、参加者の一人から写真と正体情報を送ってくださった。「カフンコウカン」現象で、空中に飛散する花粉が原因で太陽の周りに光の環ができる現象のこと。写真には、三重の環が出来ていて黒い樹木の幹と枝の間に光の環が写っていて幻想的です。ブロッケン現象の一種のようだ。

 

 

 

 

         廣川班の集合写真

 

 

 高尾山頂では快晴の青空と真っ白な富士山がお出迎え。左手の丹沢山塊も昨夜の雪で真っ白。右手には遠く南アルプス(塩見岳)も遠望できた。昼食休憩の後、山頂標識の前で登頂記念写真を撮り、4号路を通って再び春の妖精を探す。

 

 

 一株だけ咲き出したシュンラン。黄色い蕾がほころび出したダンコウバイ。ヤマネコノメソウやヤマルリソウ、タチツボスミレ、ミヤマシキミの雄花の蕾、シキミの花、キジョランの蕾とアサギマダラの幼虫など、春の妖精だけでなく、早春の花木や虫なども探して楽しむ。

         稲葉班の集合写真

 

 

 高速道路下でトイレ休憩。休憩中に陽だまりに咲くアオイスミレを見つけ、花弁の後ろの距が立っているのをしっかり観察した。蛇滝までの道脇では、ハナネコノメが1ケ所だけ咲いていた。白いがく片に雄蕊の赤い葯が映えて可愛い!ニリンソウは蕾が膨らみピンク色に染まっている。ヨゴレネコノメは汚れた色のままでまだ花の周りが黄色くならない。

 

 

 

 

                 槙田班の集合写真

 

 4号路では深山橋の処で、フサザクラの真っ黒な芽鱗と開き始めたがくも花弁もない花を観察。雨上がりの斜面ではいっぱいのツチグリを観察。足を広げたタコ坊主の様で、頭を押すとスミではなく茶色の胞子が飛び出し、みなさん、童心に返ったように交代で頭をつついていました。

 

 

 

           蛇滝下のハナネコノメ


 

 十一丁目の広場にほぼ予定の時間にゴール。体操、安全確認、ハイキングの感想を聞いて解散。みなさんから「普段歩かないコースを歩けて楽しかった」「春の妖精を楽しめた」「色々な植物の説明が楽しめた」の感想を頂く。天気とお客様に恵まれ、山笑(やまにこ)会の最初のハイキングが無事終了。感謝!

 

【参加人数】34名(キャンセル4名)

【幹事】  槙田幹夫(報告)

【スタッフ】稲葉 力、久保雅春、廣川妙子

花粉による光環現象(参加者ご提供)