201918日(火)、「新御代へ改元の年は自分の足で登ろう!御岳山初詣ハイキング」の報告


        武蔵御嶽神社の槙田班                    日の出山の久保班

 一番星に見送られ、夜明け前の道を駅へと向かう。本日参加の皆さんも同様に早朝から白い息をはずませ御嶽駅を目指されている事に頭が下がり、是非ともご期待に沿いたいものと、明星に手を合わせる。青梅線から日の出を拝み、氷点下1℃の御嶽駅、見事にお集まり頂き予定より早く出発。今回より、新しい試みとして、希望を伺い「ゆっくり歩き隊」を編成。大変好評であった。

 

 さて早速溪谷に降りると、多摩川の澄み切った清らかな流れ、心洗われるせせらぎの音に包まれ、参拝前の禊のひと時となる。すっかり心身清められて神路橋を渡ると、真っ赤な大鳥居下には、榎本武揚揮毫「御嶽神社」の石碑。ここからはバスと同じ道だが、バス乗車では味わえない楽しみがある。立ち並ぶお地蔵様にご挨拶、何処へ続くか謎の石段に想像を膨らませ、今度登ってみようかと仰る方あり、また鄙びた木の鳥居、茅葺屋根のお屋敷、葉の落ちた梢にはウスタビガやイラガの繭、スズメウリの白い実を指で弾き、カラスザンショウの実のミカンのような香りを気に入り、持ち帰られた方もあり。

 

  ケーブル下のバス停広場の下手、平素は気付くこと無き苔むした「滝本の洪水防石」群に足を留め、どんな洪水があり塞き止めたものかと思いを馳せる。ここまで歩き温まった身体では、バス停からケーブルへの上りも難なく登れて、いつも「今日一番の難所です」と苦笑いで喘ぐ辛さが嘘のよう。


        駆け抜けた廣川班                      参道を登る廣川班

 ケーブル滝本駅上手の鳥居前、神代銀杏、愛染桂、杉並木1号大杉などの御岳山名木たち、龍口から流れ落ちる滝などを見学。いよいよ江戸時代に整備された樹齢300年の堂々たる杉並木の参道を登り始める。全てナンバリングされた杉は784本、番号でどのあたりまで登ったか知ることも出来る。朝日の木漏れ日が実に神々しく厳かな雰囲気。

 

 古の人々のおもてなしの心か、ほぼ5分おきに「ろくろっ首」「うまたてば」「おおまがり」「なかみせ」「だんごどう」「じゅうやっくぼ」「だいこくのお」「あんまがえし」「やまのかみ」「くろもん」などの道標と由来の覚書が現れて飽きさせず、また休ませても頂ける。そうして昔気分に浸っていると、突然ケーブルカーが唸り音と共に表れ、まるでタイムスリップしたかのようでドキドキする。「くろもん」手前から杉番号10981とカウントダウン、杉並木とお別れし、いつものケーブル御嶽駅からの道にようやく合流となる。

 

 御師・馬場家裏では、今年もカメバヒキオコシの株元に幾つものシモバシラの結晶が見られ、特に初めて目にされた方々は感動も一入。鳥居、随神門を潜り、男坂階段で邪鬼3匹と共に己の中の邪鬼も踏み付け封じ込め、白山犬()の御守する丹色鮮やかな武蔵御嶽神社に本年の無事を祈願の初詣。ご祭神由来縁起をお話しし、奥の院遥拝、大口真神社、摂社末社参拝を終え、木漏れ日明るい山道を日の出山へと向かう。

 

 日の出山山頂。 真っ青な空の下、奥の院(男具那ノ峰)、御岳山、雲取山、御前山、三頭山、大岳山、富士山の右肩、麻生山、関東平野、筑波山などの展望を楽しみながら軽昼食。エネルギー充填後、約1時間の下山路の中程で日本武尊の顎掛け岩に顎をかけて往時を偲び、お不動様の祀られる登山口を出ると、沢音心地よい林道をつるつる温泉へ。先発組は予定より20分早く到着し、のんびりお湯に浸かる。後続組も予定通り到着、ぴかぴかつるつるのお顔が並んで、新年のご挨拶に乾杯!今年のにこにこハイキングへの期待や希望、今日の愉快な思い出と、話は尽きない楽しいひと時となった。

 

スタッフ】班長:廣川(幹事)・槙田・久保、安全サポート:稲葉

 

【報告者】廣川 妙子

 


      御師集落の出口で樹木観察の久保班               日の出山へ向かう槙田班